2023年6月3日~4日に予定されていた東京エクストリームウォーク100が荒天で中止となったため、ずっと気になっていた『第5回箱根古道と駅伝の道ウルトラウォーキング2023』に参加してきました。
アクトレップ株式会社が主催するウルトラウォーキングは、2021年の『第1回日本平と駿河の国史跡巡りウルトラウォーキング』(93km)、2022年の『第1回三浦半島周遊ウルトラウォーキング105km』に続き3回目です。
受付と装備
受付
開催日となった2023年7月15日(土)の東京の最高気温は32.9℃。
まだ蒸し暑さが残る16:30に、スタート地点となるレインボーブリッジ展望・遊歩道 台場口に到着しました。
受付時間が16:30までなので、すでに会場には参加者がいっぱい。
とは言え、リュックにゼッケンを付けることとゴールまで運んでもらう荷物を預けること以外は、特にやらなくてはいけないこともないので、慌てる必要はありません。
アクトレップの大会は、ゼッケンは事前に郵送されるわけではなく、会場の受付で受け取るスタイル。
すぐさま受付を済ませて、リュックにゼッケンを取り付けて、ゴールまで運んでもらう荷物を預けました。
装備
背負うリュックの中身は、いつも通り自分が思う最小限を目指し、出来る限り軽くしました。
持ち物
- ヘッドランプ
- 充電バッテリー
- 飲み物(500ml×3本)
- レインウエア(上着のみ)
- ソックス(途中で交換用)
- 塩飴
- Garminの充電器
- サングラス
- タオル(汗拭き用)
- 湿布
- 常用薬(予備)
- コンタクトレンズ(予備)
初めてウルトラウォーキングに参加した時は、着替えを持ったり、バスタオルを持ったりしていましたが、どうせ着替える時間もないし、少しでも荷物が軽い方が足の負担も少ないので、今はとにかく出来る限りリュックを軽くするように意識しています。
スタート~第1エイド(15.4km)
スタート
開会式で注意事項などをしっかりと聞き、いよいよスタートです。
大会は、17:00、17:05、17:10の3つのグループに分かれてのウェーブスタート。
17:00スタートの組に割り振られたので、17:00ちょうどにスタートできました。
今回のコースは、お台場を出発し、箱根駅伝のコースや東海道を通り、最後は箱根古道の険しい急坂を上る100kmです。
おまけに、夜歩きがメインとなる17:00スタートながらも、翌日は猛暑が予想される真夏の大会。
少しでも暑い時間帯に歩く時間を減らすため、スタートから出来る限り早めに歩くことを心掛けました。
スタート直後は、お台場のキレイな景色を見ながらレインボーブリッジを渡ります。
その後、大井競馬場のあたりまでは、ひたすら品川の商店街を抜けていくコースです。
大森海岸駅の前の歩道橋を横断し、今度は神奈川に向けて、東京エクストリームウォークのコースをひたすら逆走していきます。
このあたりでは、とにかく喉の渇きがひどく、あっという間に用意していた500ml×3本の飲み物を飲み干し、自販機でもコーラを買ったりして水分補給しました。
第1エイド(15.4km)
多摩川を渡る手前の大田区宮本台緑地が最初のエイド(15.4km)です。
ここでは、焼きそばパン、塩羊羹、塩タブレット、カルパスを頂きました。
この時の到着時間は、スタートから2時間半が経過した19:32。
通過順位は13位でした。
第1エイド(15.4km)~第2エイド(41.3km)
第1エイド(15.4km)出発
少しでも早くゴールに向かうため、第1エイドでの休憩時間は5分程度。
すぐに出発して多摩川越えです。
神奈川に入ってからは、国道15号線をひたすら横浜方面に向かって歩きます。
ただ、東京エクストリームウォークと異なり、赤レンガ倉庫や中華街といったランドマークを通らずに、保土ヶ谷から権太坂に向かうコース設定になっています。
途中のチェックポイントのコンビニでは、写真を撮るように掲示がありましたが、ゴール地点でこの写真を確認されるようなことはありませんでした。
ちなみに、東京エクストリームウォークであれば、横浜市児童遊園地が大体半分(50km)くらいの距離なのですが、手元の時計(Garmin)で計測した距離では僅か35km。
まだまだ先は長いです。
第2エイド(41.3km)
権太坂を超えて、戸塚駅を通過すれば、第2エイドのローソン戸塚町大坂下店です。
41.3km地点のこのエイドでは、カップ麺が配られました。
夜とは言え、汗をかいて塩分を失っていることもあり、身体に染み渡る美味しさです。
この時の到着時間は、スタートから約7時間半が経過した00:24。
通過順位は、第1エイドから4つ順位を下げた17位でした。
第2エイド(41.3km)~第3エイド(65.7km)
第2エイド(41.3km)出発
第2エイドでは10分弱休憩して、深夜のウォーキングを再開。
いつもは眠気が襲ってくるところですが、水分補給のために500mlのコーラを3本飲んでいたせいか、全然眠くなりませんでした。
遊行寺や湘南T-SITEなどを通り、茅ケ崎からはいよいよ海岸沿いをひたすらウォーキングです。
この海岸沿いは街灯などもなく真っ暗なので、ヘッドライトが必須です。
有名なサザンビーチのモニュメントを見つつ、さらに西に進みます。
海岸沿いを歩き終え、トラスコ湘南大橋に差し掛かったところで、ようやく日が上がってきました。
あとは、平塚→大磯と歩いて、65.7km地点の大磯井上かまぼこ店が第3エイドです。
第3エイド(65.7km)
第3エイドでは、名物のさつまあげを1人1切れ頂けました。
その他、くるみ餅やいちご大福、カルパス等の一口サイズのお菓子を食べられました。
この時の到着時間は、スタートから約12時間が経過した05:00。
通過順位は、第2エイドから3つ順位を上げた14位でした。
第3エイド(65.7km)~第4エイド(87.6km)
第3エイド出発
本当はもっとゆっくり休みたいなぁと思いつつ、第3エイドも10分弱の休憩で出発。
ところが、ここから地獄が始まりました。
熱中症にならないように、水分補給・塩分補給は気を付けていたつもりですが、深夜のウォーキングでもかなり消耗していたようで、お腹が空いているのにコンビニで買ったおにぎりが喉を通りません。
そして、日が上がってきたことで気温も上昇し、暑さでなんとなく頭がボーっとします。
とにかく必死に歩くのですが、小田原辺りは全く日影がなく、常に日光を浴びている状態。
水分を取りつつ、クーリッシュ(アイス)で何とかカロリーを取りながら、頑張っておにぎりも少しずつ食べたりして前に進みました。
富士山が見えた酒匂橋を渡れば、小田原駅や小田原城はもうすぐです。
小田原を過ぎると、いよいよ箱根の登りです。
この頃は、もう体力的にも精神的にも辛かったのですが、早めに歩いていたのが幸いして制限時間までは余裕があることだけが心の支えでした。
「どれだけゆっくり歩いてもゴールまではたどり着けるだけの時間的な余裕があるから、とにかくゆっくりでも一歩ずつ前に進もう」
そんな思いで、歩いていました。
そうしてたどり着いた箱根湯本駅の手前の三枚橋を渡れば、もう第4エイドは目の前です。
第4エイド(87.6km)
87.6km地点の第4エイド(ファミリーマート箱根湯本店)では、いなり寿司が配られました。
やっとテントの日影に入れて、心身ともに元気を取り戻しました。
この時の到着時間は、スタートから約16時間半が経過した09:30。
通過順位は、第3エイドから1つ順位を下げた15位でした。
第4エイド(87.6km)~ゴール
第4エイド出発
距離としては残り12.4kmとそこまで長くないのですが、ここから箱根の山を登ることもあり、第4エイドでは10分以上しっかり休憩しました。
また、ここから先はゴールまでコンビニ等がないので、ソックスを履き替えたり、飲み物を購入したりして、万全の準備を整えて出発。
しばらく東海道を歩くと、須雲川自然探勝歩道の入り口が見えてきます。
ここからはお待ちかねの山道です。
最初は、気持ちの良い遊歩道が続きます。
日影な上に、川も流れていたりして、かなりリフレッシュできる数少ないスポットです。
しばらく歩くと、割石坂に入ります。
ここからは、どこまでも石畳が続きます。
この石畳は、江戸時代に整備されたみたいで歴史や趣を感じますが、とにかく歩きづらい。
また、濡れていたりするとかなり滑って危険です。
とは言え、自然の中で気持ち良い空間ですし、何より暑さを全く感じない涼しい道。
もともと登山が好きなこともあり、この道はかなり意気揚々と駆け登ることができました。
うねうねと蛇行しながら、箱根旧街道をとにかく上へ上へと進みます。
標高800mを過ぎたあたりで、今度は芦ノ湖に向けてやや下りです。
下ってしまえば、あとは観光客をかき分けながらゴール!
ゴール
タイムは、19時間9分57秒。
小田原でだいぶ苦しみながらも、過去100kmを歩いた中では最速でした。
また、箱根の登りで一気に7人を追い抜いたことで、種目別の順位も8位まで上昇。
女性が1名ゴールしていたので、全体でも1桁順位の9位でゴールすることができました。
終わってみれば、大きな痛みやケガもなく、過去最速でゴールできた思い出深い大会になりました。
帰りは、小田原までバスで降りて、小田原からは東海道線のグリーン車で一人祝杯。
完歩マップ(動画)
【2023年7月18日追記】完歩率
2023年7月18日(火)。
『第5回 箱根古道と駅伝の道ウルトラウォーキング2023』の結果が発表されました。
今回の大会の完歩率はなんと男性が45.8%、女性が44.6%。
235名の方がお台場をスタートしたので、130名弱の方がリタイアするという厳しい大会になりました。
やはり暑さが厳しいということもあり、いかに早く箱根の山道(日影)に入るかがポイントだった気がします。
朝方の小田原での辛さを振り返ると、さらに気温が上がる日中帯にあの道を歩くのは危険な感じがしました。
コース自体は非常に楽しく、スタッフの対応も素晴らしい大会ですが、暑さ対策が非常に大切な大会と言えそうです。